#その日が来たら函館へ

カレンダーをふと見ると「あ、もうすぐGWなんだ…」と。

いつの間にか4月も最終週。
いつものこの時期ならGWどう過ごそうか？休みは取れるのか？といった話が我が家の中でも出るんだけれど、今年は全くと言っていいほど出ない。
まぁ、それも当然で。
なぜならば、子どもたちがずっと家にいるんだもの(笑)

ご存じの通り(というか、知りたくなくても目の前にある)、“新型コロナウィルス”による緊急事態宣言が発令されているし、そもそも北海道は3月中盤から知事による(独自の)緊急事態宣言があって、子どもたちは早々に休校になってしまっているわけで。
簡単に言ってしまえば、「春休みが早く始まって、今もまだ終わってない。5月になるのにね…。」状態。

子どもたちは「えぶりでぃほりでぃ」状態。と言っても、学校だってボーっとさせてくれるわけもなく、結構な量の課題が出されているので、それを毎日こなしている感じ。
我が家の子どもたちは二人とも受験生。もちろん、その他にもやることはあるから、そちらのほうもやっているけれどね。

今までに経験したことのない「突発的な長期臨時休校」しかも「年度末もバタバタ終わり、新学期もバタバタしていて何も始まっていない」という異常事態。
子どもたちも相当ストレスと不安がたまっている感じ。

東日本大震災の時もしばらくの間、休校期間が続いたけれど、今回の場合はいわゆる「敵」が目に見えないウィルスだし、しかも新種というなかなかの強敵。RPGだとラスボスがいきなりレベル3ぐらいの主人公の目の前に現れちゃった！という状況。

しんがたコロナウイルスがあらわれた
　→にげる
　　たたかう
　　まほう

なんだけどさ、主人公はまだレベル3ぐらいだし、「ぎんのつるぎ」とか「せいどうのたて」とか持ってないわけ。
「安物の(下から2番目ぐらいの)短刀」と「木製の盾」ぐらいなのよ。アイテムが。
もちろん、ろくに使える魔法なんてまだ覚えてない。
そして、薬草を売ってるお店に行ったけど「効くかどうか試してみないとわからないよ」ぐらいの薬草しか手に入らない。相当ヤバいよね。
あ、「あべのますく」っていうのが2枚手に入るらしいよ。うわさによると…。

そんな状況の中で、自分たちが今何ができるのか？

そりゃもう「Stay Home」しかないよね。
見えないウィルス、人に移すかもしれないし、人から移されるかもしれない。
じゃぁ、出歩かずに家にいましょうよ。危ないよ、お外は。ってことです。はい。
ものすごくシンプルでわかりやすく、協力しやすいよね。

でもね、大多数の大人たちは仕事もあるし、家に引き籠るわけにはいかないんだよね。
仕事しなきゃ給料もらえないし、給料もらえなきゃご飯食べられないし家賃も払えない。

どこかの国のように「外出禁止！罰則あります！逮捕します！」ぐらいの強烈な封鎖ができれば早いのかもしれないけれど、今のところこの国ではそこまでの強制力を持った法律はないし、逆にそれがなくてもわかってくれますよね？というある種の「希望的観測」のもとで動いている。

しかしながら…テレワーク、在宅勤務、と簡単に言われても、これまでそうした「出社しないスタイルの勤務」というのがなかなか馴染まなかった日本の勤務スタイルが足を引っ張ってしまっている(台風の最中でも出勤しちゃうぐらい)し、「はんこ文化」というのが悪影響しているという報道を見て「あぁ～～」と残念な納得をしてしまったり。
そして当然ながら「その場」にいなければ仕事ができない業種がほとんど。全業種がテレワークになんて対応できるわけもない。
せいぜいできるのは、時差出勤、輪番出勤、勤務時間の短縮ぐらいなのかな。

休業要請を受けている業種の人たちはそれ以上に大変な思いをしているよね。
飲食店などは店内飲食ができないのなら、とテイクアウトメニューを作ったりしてなんとか乗り切ろうとしている。

そして、ここ数日問題になっているのが「街がダメなら自然のある所ならいいでしょ？」という間違った動き。
都市の中心部は閑散としているのに、(都市部に近い)地方の観光地、公園、海岸なんかに人が集まるっていう…。

ちょっと考えたらわかるべさ！

ということなんだけれど、そんな状況の中で間もなく「ゴールデンウィーク」が始まるわけですよ。
こんな大変な状況なのに「せっかく連休なんだからどこか行かなきゃ！」という思考回路の人が少なからずいるし、ここ函館も一応(失礼)観光地。
普段ならば、Welcome！なんですよ。観光で経済回ってる部分もあるし、観光業の人たちもかなり多いんだから。でもね、今は本当に「来ないでください」なんです。

そこで生まれたのが「#その日が来たら函館へ」っていうハッシュタグ。上手いなぁと。
今は来てもらっても見るところもないし、楽しめないし、おもてなしもできませんよ。だから、一連の騒動が落ち着いたらぜひ来てくださいね。っていう。そんなハッシュタグ(ハッシュドタグではない)。
日本人らしいというか、「No!」を言わずにNoを伝える。ふんわりとした中にも意思を伝えるという意味ではものすごく秀逸なタグだなぁと。